『マリア様がみてる フレームオブマインド』(コバルト文庫)

マリみても正直マンネリすぎで1冊の内容なさすぎだし、祐巳の妹が決まったら買うのやめるかも。あ、それでも数巻で祥子様が卒業して最終回ならそこまで読んじゃうかもなー。でも祥子様が卒業してもあと1年やるつもりなら正直もう無理っス」

と思っている方(俺)に読んで欲しい短編集。正直良いテコ入れだと思った、編集部(笑)。

祐巳志摩子さんといった安定軌道に乗りすぎてしまった人々には触れず、その周りの一般人の<姉妹>の様子や過去の登場人物たちの心情を綴った10編。

一般人の<姉妹>の話が5編。短編でさくさく読めるし、なによりマリみて世界の舞台設定・雰囲気が濃縮されていて良い。メインキャラの出番が少ないので地味といえば地味だけど。あと<姉妹>関係のBAD ENDというのも新鮮。温室の話が好き。

過去の人がメインの短編が4編。初期薔薇様たちが出るだけでテンションあがる。鳥居江利子が令を妹にする時の過去エピソードなんてファン垂涎じゃね? 他にも笙子の姉の話が割と好き。あと瞳子は最近好きになったけどやっぱり可南子のほうが好きだった気がします。

”繋ぎ”の1編。正直安定のメイン姉妹より気になる蔦子×笙子のエピソードキタコレ


いや、ほんと最近のダレ気味なマリみてに一石を投じる良い短編集。編集部の意向かわからんけど初期薔薇様を登場させたり蔦子×笙子のエピソードをついに入れたりニクいなぁコノコノと思ってたら単にコバルトの短編が集まったから出版しただけっぽい?(笑) ともあれ10編もあれば読み応えもあるし、エピソードとしても面白くてオススメ。

祐巳の妹決めがダルすぎて最近新刊を読んでない人にこそオススメ。(2005年から2007年までコバルト掲載の短編なので読んでも殆ど大丈夫だと思います)