2007年下半期ライトノベルサイト杯に投票します。

ちょっと時間がなくてあまり書けないのですが…


【新規作品部門】
投票対象作品390作品中読了は49作品。

今期は前もって心に決めた作品が多いので割と簡単です。『たま◇なま』『カッティング』『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』の”2007厨二病ヤンデレ三部作”は不動なので。(ちなみに『みーまー』は上期で投票してるので今回は除外)

というわけで、

冬樹忍『たま◇なま ~生物は、何故死なない?』(HJ文庫)
【07下期ラノベ投票/新規/9784894255708】
投票前から決めていた鉄板。なんか投票してる人少ないですが私はこれをプッシュし続けますよ! 会話の面白さが際立ち、厨二病っぽい”自殺”への志向も綺麗に昇華しています。2巻以降も”生”の主題がしっかりしていて正直もっと評価されるべき。


翅田大介『カッティング ~Case of Mio~ 』(HJ文庫)
【07下期ラノベ投票/新規/9784894255722】
鉄板その2。乙一『GOTH』の男女2人の病んだ感じのクールな関係が好きなら間違いなし。2巻以降失速しそうな雰囲気がありましたが主人公を変えるという荒業でシリーズ全体として良い世界観を構築しました。


清野静『時載りリンネ! (1) はじまりの本』(角川スニーカー文庫)
【07下期ラノベ投票/新規/9784044732011】
本が食事の民族なのに本が嫌いな女の子リンネの小さく可愛い大冒険。ワクワクする子供たちの冒険の雰囲気が素晴らしく、万人にオススメ。


木ノ歌詠『幽霊列車とこんぺい糖 メモリー・オブ・リガヤ』(富士見ミステリー文庫)
【07下期ラノベ投票/新規/9784829164006】
地味だった作者が一気に化けました。桜庭一樹の「少女と少女」の感じを思い出します。どこか死の不吉な予感を感じさせながら映画「ダンサー・イン・ザ・ダーク」をモチーフに綺麗にまとめました。


安宅代智『ギャルゴ!!!!! 地方都市伝説大全』(MF文庫J)
【07下期ラノベ投票/新規/9784840120623】
橋本紡のような”等身大の少年”の雰囲気が良いです。ギャグと、心温まるストーリーの調和が心地よく楽しく読めました。


他に迷ったものとして、一柳凪『みすてぃっく・あい』、杉井光さよならピアノソナタ』。あと周りで評判が良かったのでラノサイ合わせで読んだ多崎礼『<本の姫>は謳う1 』、小川一水『時砂の王』も確かな面白さでした。


【既存作品部門】
投票対象作品491作品中読了は98作品。こちらも日々の感想で10.0の満点をつけた作品があるので迷いません。2007年下期は当たり年ですね。


瀬尾つかさ『クジラのソラ04』(富士見ファンタジア文庫)
【07下期ラノベ投票/既存/9784829119785】
読み応えのある壮大なストーリー、心地よく応援したくなるキャラクター、見事なジュブナイルSF感動の最終巻。文句なしです。



長谷敏司『円環少女6』(角川スニーカー文庫)
【07下期ラノベ投票/既存/9784044267087】
読み終わってため息が漏れるほど凄かった。魔法バトルという軽そうなジャンルであるのに大人な重厚さを盛り込み、読み応えのある名作に。



竹宮ゆゆこ『とらドラ!5』(電撃文庫)
【07下期ラノベ投票/既存/9784840239325】
ゆゆぽ覚醒。その魅力的なキャラクターで人気の高かった本シリーズですが、ここにきて青春モノとして力量の高さを示し始めました。胸にジーンときます。


レジンキャストミルク8(電撃文庫
【07下期ラノベ投票/既存/9784840239769】
”電撃の黒い太陽”が描くほのぼの×ダークな学園異能バトルも最終巻。「ルナティック・ムーン」の最終巻へ向けての盛り上がりは異常でしたが鬱グロがやっぱりよくなかったのかファンは少なめ。しかし本シリーズではその筆力はそのままにキャラの魅力をストレートに描くことを覚えたのか、広い範囲の読者に受け入れられたようでなかなかの評判に。


そして絶対外せない、むしろこれ以外考えらない!


虚淵玄Fate/Zero Vol.4 -煉獄の炎-』(同人誌)
【07下期ラノベ投票/既存/TYPEMOON:UA04】
「これをもってFateは完成した」と言える最高傑作。原作ゲームをPlay済のファンにとっては垂涎のストーリー。期待値も高かったのに関わらずそれを大いに上回る渾身の出来。もう何も言うことはありません。