『ほうかご百物語』(電撃文庫)

第14回電撃小説大賞<大賞>受賞作。

……<大賞>? え…このMF文庫の賞なしの新人が出して「まー、一応買ってみますか」と買ってみて山なし落ちなしな出来で「あー」と思いつつでも「まあ、最後まで読むか」とがんばって流し読み気味でなんとか読み終わって「やっぱりハズレだったかぁ」と2ヶ月後には忘れてそうなこれが? というのが正直な感想。

妖怪博士な先輩の胡散臭い話につきあう美術部員の少年。学校に問題集を忘れた日、夜の校舎で出会った少女に血を吸われそうになったとき、少年は先輩の言葉を思い出す。イタチの妖怪……正体を見破られた少女は姿を消そうとするが、少年は少女に絵のモデルになって欲しいと約束を取り付ける――果たして翌日、美術部に入部希望の少女が現われて――?

短編気味に学校に現れる妖怪を退治する、というストーリーなんだけどバトルというわけでもなく、かと言ってその妖怪に人格があって人情派な解決というわけでもなく…むー、ちょっと楽しみかたがわからない。京極な妖怪蘊蓄も期待できないしなぁ。

帯の時雨沢の言葉とかを見るとイタチっ娘をプッシュしたいらしいけど…うーん、正直このヒロインはなぁ…印象に残らん。ホロ人気に続きたいのかもしれないけど。印象という点では某作家が性転換して登場してるほうがよっぽど印象的。むしろ本作の略称は「○○○(人名)」でいいくらいですよ個人的に。

他の登場人物も薄くて印象に残らない…「なんかどこかでみたことあるキャラデザだなぁ」って感じのイラストがそれに拍車をかけてるけど。

うーん<大賞>はがっかり画質でした。さあ他の作品はどうかな?

ほうかご百物語 (電撃文庫)

ほうかご百物語 (電撃文庫)