第14回電撃小説大賞4作品総評。

第14回電撃小説大賞の4作品を読み終わりました。全体の感想としては「不作」の一言。こういうレベルのに賞あげて今後プッシュしていくつもりならもうラノベ卒業かなー、と思うくらいには今後を憂慮。去年、最初から飛びぬけていた紅玉いづきや、慣れるにつれ格段に化けた『世界平和は一家団欒のあとに』みたいな可能性が感じれない。いっそ「該当作品なし」でも良かったんじゃないかなー。

その中で唯一面白かったのが<銀賞>『君のための物語』。これは良かった! とても綺麗で優しい話。作者の今後が楽しみだし、伸びれば越境していけるんじゃないかと思う。ただ地味っぽいのと、なんとなく寡作っぽいのが…応援したいなぁ。

次点は…うーん、団子状態かな。3作品ともジャンルは違うなりに結局”ラノベっぽいラノベ”で「その作者だからこそ読みたい」ってのが感じられない。「そういうジャンルが読みたいだけだったら既存のプロのを読んだほうが新人の読むより良いよね」と思っちゃう。一応オリジナリティな部分はあるんですけどね、3作品とも。ただ、その部分が個人的には評価ポイントにはならなかった、という話。


各感想。
■[感想][9.0][水鏡希人]『君のための物語』(電撃文庫)
http://d.hatena.ne.jp/shamrock4/20080211/1202657631
■[感想][6.5][高遠豹介]『藤堂家はカミガカリ』(電撃文庫
http://d.hatena.ne.jp/shamrock4/20080209/1202542870
■[感想][5.5][瀬那和章]『under―異界ノスタルジア』(電撃文庫)
http://d.hatena.ne.jp/shamrock4/20080211/1202657630
■[感想][4.0][峰守ひろかず]『ほうかご百物語』(電撃文庫
http://d.hatena.ne.jp/shamrock4/20080208/1202469883