『学校の階段 5』(ファミ通文庫)

そういえば実写映画の出来はどうなの? な『学校の階段』第5巻。

空気が読めないためにクラスで浮いてしまって友達がいなかった少年が、想い人と間違っておどおどと親友の後ろに隠れ続けていたジミ子に告白してしまったからさあ大変。ジミ子はイメチェンして可愛くなるし、想い人の先輩には2人の仲を応援されるし、流れでダブルデートすることになってしまうしさてはて――

という中学生日記。この青い感じがいつもどおりなので既存の読者にまあ、不満はないかと。

が、あくまで「不満がない」感じであって「わくわくする」「今後の展開が楽しみ」とはならないのが…どうにも「階段レース」という単発モノ向けなネタを延命(シリーズ化)したことによる瑕疵が見え始めてきたような。他校との交流試合(?)をしてテコ入れしてるのはわかるんですがどうも…新キャラ・水戸野さんも(ぱっと見)読者人気は獲れなそうな子ですがさてはて…。

そろそろ階段レースの必然性も怪しいしね…今回もとってつけたような階段レースでしたがまあいいとして、次巻は良くない。いや、出てもいないのに予想でダメ出しとかアレなんですけどどうにも大人の問題に対して「階段レースで決着つけましょ!」とか言い出しそうで怖い。今までは子供の問題、学校という箱庭での問題の解決だったからまあ良かったんですが流石に大企業の経営権みたいなレベルの問題まで”階段レース”で解決されるとそろそろいい歳な私には辛いですね?(いや、まあラノベの読者は中高生だし、ファミ通だとより年齢は下がるんだろうけど)

うーんどうなるのかなぁ。「お。これは」と気に入った作品だっただけに失速気味なのは心配。繰り返すけど↑のは勝手な予想ね。こんな予想を裏切って「すいません。あんなこと書いてマジすいません(;´Д`)」という謝罪文から感想を書いてしまうような新刊になるといいなぁ。

余談。今回出番なかったくせに見城のテレっぷりが可愛いサエぽんが一番の勝ち組な気がしてならない(笑)