『初恋よ、さよならのキスをしよう』(創元推理文庫)

 それぞれがみんな人生のどこかでボタンを掛け違えたと感じながら、それぞれに時間を消化してきた。俺のボタンも正しい位置に掛かっているとは思わないが、しかし俺はこんな人生をもう一度やり直したいとは、思わない。(P234)