『僕がなめたいのは、君っ!』(ガガガ文庫)

キモヲタの妄想乙。

B級なのはわかってるけど、わかってるけど! このタイトルは! このタイトルだけは実際に自分で読んでみないと落ち着かねぇ! そんな釣りタイトルにクマーッ! な第2回小学館ライトノベル大賞<ガガガ賞>受賞作。……あれ、いつの間に第2回……

小学館::ガガガ文庫:小学館ライトノベル大賞

って! <大賞>が該当作なしってことはコレが実質トップってことかよ……ガガガ、どんだけ見る目ないんだよ……

…ここまでの文面で伝わってそうですけど、本作、限りなく微妙。微妙というか普通に駄作。「一応ストーリーにはなってる」レベルの新人応募作に留まってると思うんだけどなぁ。設定にもストーリーにもオリジナリティがないし、文章にも魅力も感じない。なんで受賞? うーん、全体的に微妙なので「敵を倒すために女の子を舐める」という変態な設定や「蜜」という単語に卑猥なイメージを持たせようとする用語が悪目立ちして気持ち悪い。ストーリーが面白きゃ全然許容できたんだろうけど。

まあ、「て、敵を倒すために舐めさせてあげるんだからね!」というツンデレが好きで好きでたまらない人には良いかも。でも主人公もヒロインもお互いに好感を持つの早すぎだろ常考、という感じであんまり感情移入できん。作者に動かされてる感というか、そもそも作者が登場人物の情動を描く能力がないというか。

<あとがきの「バイトさぼろ!」が気に入らない→仕事でそういう人に迷惑をかけられ続けてるイライラ→過剰反応で人格批判→trivialさんに怒られる→たしかに過剰反応だったなと反省したので削除(今ココ)>

余談。受賞時のタイトルが『僕がなめたいのは君っ!』で、発売時にはそれが改名されて『僕がなめたいのは、君っ!』に。……ん? …ああ、「、」が足されたのか。まあ、溜めが出来て強い印象にはなったかな。でも一息で言ってしまうのも勢いがあるよなぁ。それに普通にタイトルを覚えたり、感想をネットにあげるときにわざわざ「、」を書いてくれる人って少ないから検索効率的に微妙じゃないかなぁ……とかいう物凄くどうでもいいことについて作者と編集者が、編集者と編集長とかが喧々諤々の数時間に及ぶ会議をしてる(のかもしれない)と思うのとなんかこみ上げてくるものがあるね。

僕がなめたいのは、君っ! (ガガガ文庫)

僕がなめたいのは、君っ! (ガガガ文庫)