『“文学少女”と穢名の天使』(ファミ通文庫)

ななせは可愛い。本当に可愛い。世界でいっっっちばん可愛い。 (P259)

というわけで前巻の強烈なヒキはさておいて(?)、ななせ可愛いよななせなお話。”文学少女”遠子先輩が受験勉強のため休部。そんな折、ななせの親友が行方不明になり――

いやぁ、ななせ可愛いなぁ。1巻の登場時点から素敵なツンデレさんでしたが遠子先輩の影に隠れてあまりヒロインとして一人立ちしてなかったんですよねぇ…まあ今回で俄然ヒロインになりましたが。

今回のお話は『オペラ座の怪人』。かなり有名ドコロですね。推理部分はいつもと同様に誰がファントムで誰がクリスチーヌで、そして誰がラウルなのか。全体の流れに突飛なところがなくひとつのまとまりとして完成度の高い1冊だと思います。心葉や、もうひとりの天才の心象などシリーズの根幹にも変化が訪れ、シリーズ4冊中でもかなり好きな1冊ですね。

余談。表紙の遠子先輩が素敵。