『樹海人魚』(ガガガ文庫)

中村九郎といえば2chラノベ板に「超地雷」「意味不明」「ラリってやがる」と燦然と輝く御名ですが、その中村九郎の新作。

あれ、おもしろくね?

個人的な考えでは世の中には良い地雷と悪い地雷がありまして。「なんとなく凄い/面白いんだけどわけがわからない」のが良い地雷。「単純に退屈。毒にも薬にもならない」のが悪い地雷。で、その意味では「良い地雷」だった中村九郎。そこから意味不明の病気が治ったらこんなに面白くなるとは(笑)

いや、前から才能はあったんですよね。途中からストーリーぶん投げで意味不明で着地するからアレだっただけで。とはいえ、他の作家ならばちゃんと文章中で説明するだろう部分を説明する気ナッシングなので慣れてないとちょっと面食らうかもしれません。

本作は少年が指揮棒を振るい、死なない(蘇生する)少女たち(その特性から「人魚」と呼ばれる)を操り戦闘するお話。全体的な雰囲気はやや暗めというか将来に不安を抱え続けているような感じでなかなか好み。

余談。バービーかわいいよバービー。

樹海人魚
樹海人魚
posted with 簡単リンクくん at 2007. 6. 2
中村 九郎〔著〕
小学館 (2007.5)
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