書籍

伊坂幸太郎『魔王』(講談社)

★★★★★★★★★☆伊坂幸太郎が描くファシズム。「え?」と思うような組み合わせですが、伊坂幸太郎流の”演説キャラ”に語られると俄然面白くなりますね。ちなみに作者は”ファシズムや憲法などが出てきますが、それらはテーマではありません。かと言って、小道具や飾…

浅倉卓弥『四日間の奇蹟』(宝島文庫)

★★★★★★★★★☆「新人賞の役目とは原石を見つけること。たとえ破綻や疵があったとしても可能性を秘めた才能を世に出すことだろう!」と昨今の作品の完成度を重視し、減点主義の新人賞では最終候補にすら残れない新人を発掘しよう、と作られた『このミステリーが…

桜庭一樹『ブルースカイ』(ハヤカワ文庫)

★★★★★★★★★★☆”桜庭一樹の少女論” という「うわ、読みてぇ!」と思うものを思いがけず読めて嬉しかったり。桜庭一樹一般作品への進出2作目はSF。「GOSICK」とも少女シリーズ(勝手に命名。「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」等を指す)とも毛色が違うので新…

野口江里子『Diary 野口江里子の日記 1983-1985』

★★★★★★★★★☆「容疑者 室井慎次」公式ホームページで公開(http://blog.odoru-legend.com/index.php?diary_id=10)され大反響、そして書籍化(http://shop.kodansha.jp/bc/books/topics/diary/)された室井さんの大学時代の恋人(野口江里子)が綴った日記。 …