『世界平和は一家団欒のあとに 2 拝啓、悪の大首領さま』(電撃文庫)

13期では一足早く「安定」を手に入れたかな、という感じ。2作目でこのレベルなら今後もコンスタントに出せる作家になりそう。

正義の味方一家の活躍を描く本作。今回は悪の組織一家のガキと出会い、組織を潰されたことでバラバラになってしまった家族のフォローをすることに。「ヒーローモノの裏側」というわけではありませんが、「もしあの悪の総帥に普通の家庭があったら」のIFが面白い。正義に負ける=リストラ→公園のブランコでワンカップ酒。

「家族」というこっぱずかしいテーマに真っ向からぶつかっていく姿勢が心地良い。元気が出る話。オススメ。

余談。ちっとも萌えキャラじゃないのによく気がつく”良妻”な柚島が良いですね。このタイプがメインヒロインって珍しいかも。

世界平和は一家団欒のあとに 2
橋本 和也〔著〕
メディアワークス (2007.6)
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