『バイオハザードIII』

やべ、予想以上に面白い。

T-ウイルスが全世界に蔓延し砂漠化した地球。ゾンビ化されていない人間はトレーラーやバスに乗って旅を続けるがゾンビたちとの戦いで次々と殺されていく……一方T-ウイルスの黒幕・アンブレラ社は地下の研究室で「アリス計画」を続ける。その目的はT-ウイルスに抗体を持つアリスの遺伝子を用いた、抗ウイルス剤の作成とゾンビの教化。だが複製からの採取では限界があり研究は行き詰まり…そんな中砂漠の中央で高エネルギー反応をAIの少女が確認。”オリジナル”アリスの5年ぶりの確認だった。


正直1と2はあんまり評価してなかったんですが、映画館で観なかったことが低評価の原因だったとすら考えなおすほど。やっぱりこの映画は映画館ですなー。「クローゼットからゾンビが!」や「不気味な研究室」といったゲーム版の”怖面白い”要素がしっかりと実写化されていて結構心臓によろしくないw

ストーリーとしても1と2を引き継いで、新たな展開。これが面白かった。冒頭の「アリスのクローンが大量に廃棄されている」というショッキングなシーンで一気に雰囲気に引き込まれ、ナレーションがT-ウイルスが全世界に蔓延したことを報告。「いやいやこれどうなっちゃうのよ!? 流石にここからは地球救えなくね?」とワクテカ

荒廃した砂漠を独りでバイクに乗り疾走するアリスは砂漠仕様のファッションでナイフ2刀流のアクションが良い感じ、しかもなんか新たな能力に目覚めてるし(おま、バイオハザードじゃなくパラサイト・イヴかよ!と思わずツッコミw)。アンブレラの博士は意味深なこと言いまくり、独断専行でどんどんやっちゃうし。トレーラーの仲間たちもそれぞれキャラがあって、だからこそどんどん死んでいくのにホロリ。

役者という意味では目立たないけど役柄という意味ではかなり良い。キャラが立ってる、と言いましょうか。AIの少女の「子供の不気味さ」の表現っぷりは異常。博士はマッドで冷血なわりに危険でもちゃんと現場に出る主義で素敵。結構好き、この人。

太陽の真下、砂漠でゾンビって食い合わせが悪くねぇか?と思ったけど砂漠仕様なアリスと2刀流ナイフの前には些細な問題でした。むしろ広範囲だからこそ大量のカラスに襲われる恐怖とか空一面を染める炎とかができてスタッフグッジョブ。

展開がやや駆け足(1時間半だしなぁ)だったところもありますがテンポがよく、飽きることもなかったので満足。続編…は「やってやれないこともないし地球を完全に救ってこそ完結だろう」と思う向きもあるのですが流石に”アレ”以降は荒唐無稽になりすぎる気がするんだよなぁ。良い脚本が出来たら是非続編に期待したいところですが本作で完結で良いかも

どうでもいいですがラストのラストで「ハリウッドが考える間違ったトーキオ」が出てきてなんか感動とか満足感っぽいものが一気に持っていかれた(笑)。車道の白線文字が「品川|芝浦」ってなんだよ!

ちなみにパンフレットは完売してました。おいおいまだ封切りから1週間だぜ?