『12DEMONS』『12DEMONS ?』(電撃文庫)

2005年9月発売。上下巻。表紙(イラスト)が反則。タケシマサトシの絵が個人的にストライクゾーンすぎる。あ、『付喪堂骨董店』も同じ絵師だったのか。この人いいなぁ。

学園祭当日、12人の男女が異世界(誰もいない別の位相?)に召喚され、それぞれ悪魔の部位と能力を与えられる。それは相手の悪魔の部位に触れ奪い合う悪魔の復活の儀式。奪われた人間は目覚めぬ眠りにつくが、最後に残った1人には悪魔が願いを叶えよう――

まあ、つまりバトロワ(笑)。ただちょっとなー。ランダムに与えられる部位の能力の使い勝手の差が激しすぎる。そして割合ポンポンと正直な部位を言っちゃうものだからこの手の話のメインになるべき「腹の探り合い」「だましあい」が薄い…

ただ、キャラクターが良いです。ラノベ的な意味で。ヤンデレ生徒会・紗々木智事加が素敵すぎます。「好きな相手が浮気したから殺す」ヤンデレは一杯いますが「好きな相手(会長)の命令は絶対遵守。人だって殺しちゃいます」っていうのは数少ないよね。


余談。この作者は最近本書や、『付喪堂骨董店』で見るなぁ、とてっきり最近の人かと思ってたのですが実は7期(2000年)の人だったのですね。同期受賞者は、渡瀬草一郎佐藤ケイ三枝零一海羽超史郎 …ってなんだこのすごい年。にしても受賞後初の刊行が4年後ってどんだけロングパスなんだ…

12DEMONS (電撃文庫)

12DEMONS (電撃文庫)

12DEMONS―12の悪魔 (2) (電撃文庫 (1181))

12DEMONS―12の悪魔 (2) (電撃文庫 (1181))