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『僕僕先生』(新潮社)

前フリとしては僕僕先生がたいへんかわいらしいのでライトノベル読みの人も読めばいいのにという記事からまいじゃー推進委員会!さんと好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!!さんが読んでいた第18回日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作。 帯には「(辛辣…

『僕僕先生』(新潮社)P16

「働かず、何も学ばず、そして何もなさず。前々からおまえの生活態度は最低だとわしは思っておる」 確かにその通りではあるが、父とはいえそう思いっきり言われると王弁も面白くない。鼻白んでいる息子を前に王滔は続ける。 「しかしおまえの生き方、それは…

『パーフェクト・ワールド Book.2 Two to Tango』(講談社BOX)

西尾に比べて読者が少ない気がする、もうひとつの大河ノベル(実際入荷数が3倍差でこっそり泣いた)。ぶっちゃけこっちのほうがお金を払って手元に置く価値があると思います。清涼院流水という天才の圧倒的才能の前にひれ伏すしかない。12巻続いたらホント大…

『少年検閲官』(ミステリ・フロンティア)

まさにミステリ・フロンティア。アイディアの枯渇と焼き直しでしかないという問題に苦しむミステリ業界において真摯に新たなトリックを開拓しつづける作家・北山猛邦。政府により「本」が規制され「本」を知る者が殆どいない世界。「本」を所持することは重…

『少年検閲官』(ミステリ・フロンティア)P213

「私は完璧な検閲官だが――心は失われている」エノは軽く胸に手を当てた。「ここもすでに検閲済みというわけだ。それはすべてにおいて都合のいい、よりよい形であるはずなんだ。しかし、君の目を通して見た時、まだ私の心の何処かに失われていない何かが見つ…

『少年検閲官』(ミステリ・フロンティア)P202

「僕の推理が正しければ君は――人魚なんだ」

『クジラのソラ 02』(富士見ファンタジア文庫)

うお!そうくるか!1巻で提示された割と期待が膨らむ「今後の展開予想」を早くも2巻でぶん投げ、よりもっと面白そうな展開に持っていきました。いや、すげぇ。そしてガッチガチに密度高いなぁ。1冊読み終わってすこぶる満足な溜息が出ます。菊池政治のイラ…

『マテリアルゴースト 4』(富士見ファンタジア文庫)

「死にたがり」少年とヒロインたちのほのぼの団欒トークが楽しい幽霊ストーリーも佳境、最終巻1つ手前。絶望的な出来事があったわけではないけれど積極的に生きる理由もないので「あー、地震でも起きて死なないかなぁ」というような主人公に共感できるなら…

『シャギードッグ 天使の序章』(GA文庫)

作者の過去の著作を見ると割と世代が古い感じのファンタジー畑の人っぽかったのでどうかなぁ、と思いつつ宮城(『され竜』)絵の表紙がえらいかっこいいので表紙買い。うむ、これはアタリですね。近未来SFっぽい世界のボーイ・ミーツ・ガールもの。一般人た…

『ぼくと魔女式アポカリプス 2 Cradle Elves Type』(電撃文庫)

……おや、割と密度が濃くて良作ですな?というわけでラノベでも辺境な鬱グロジャンルの新星(1年前)「魔女カリ」の2巻。親しいキャラが気軽に犯人だったり犯されたり殺されちゃったりするというそんなタイプの話。正直このタイプは描写が下手だと単なるキ…

『ぼくと魔女式アポカリプス 2 Cradle Elves Type』(電撃文庫)P243

「(…)意志を持って選ばねば、選択など無意味なのだ。なぜだかわかるか?」 「……いや」(…) 「必ず後悔するからだよ! その選択の正誤に拘わらずな!」(…) 「(…)選ばなかった未来に到達できるものがいない以上、選択肢には間違っている可能性が絶対に…

『神様のメモ帳』(電撃文庫)

さあぶっちゃけ今月一番の期待作です!悪い意味で!「ニート探偵」「ニートティーン・ストーリー」――これほどあらすじで興奮した(悪い意味で)作品があったでしょうか反語。ましては『火目の巫女』のあとがきに縦読みを仕込んだ2chコテハンなら尚更のこ…

『神様のメモ帳』(電撃文庫)P216

「神様は洪水の後に、すべての生命に四つの塩基でもって祝福の絶対命令を刻んだ。知っているだろう、『産めよ、増えよ、地に満てよ』だ。ぼくらは――それを書き忘れられたのさ」

『神様のメモ帳』(電撃文庫)P29

「そもそもニートは文化依存症だ。我が国のような富強国でしか生まれ得ない。我々はもっとニートを誇るべきだ! ニートを育んだ国土を愛し、内外の敵から守るために立ち上がらなくては! 量産型ではなく精鋭のニートを募り切磋琢磨し、日本新党(にいと)を…

『とある魔術の禁書目録 12』(電撃文庫)

正統派ツンデレたる「とある科学の超電磁砲」(同人誌タイトルみたい…)御坂が遂に本領発揮ですよ奥さん。前回の運動会の罰ゲームの名目でデート。罰ゲームの名目で(&特典のストラップが欲しいからという名目で)携帯のペア契約。契約のために必要だからと…

『とある魔術の禁書目録 12』(電撃文庫)P139

「自分にとって都合が良い事ばっかしてくれる人間関係なんてのは存在しないじゃん。本当の意味で自由で誰にも邪魔されないってのは、言い換えれば何をやっても誰にも気づいてもらえないって事を意味してるからなー」 黄泉川は一方通行の腰から手を離し、 「…

『とらドラ 4!』(電撃文庫)

( ゚∀゚)彡 亜美!亜美!世間的には実乃梨株が急上昇していることは想像に難くないので当方は亜美を応援しておきます。性悪は確かに性悪で引くくらいですが222Pが素敵すぎたので。彼女は本格的にデレたら凄いことになりますよ!?……まあ最終的に竜児とくっ…