感想

『銀月のソルトレージュ 3』(富士見ファンタジア文庫)

うーん。応援したい気持ちは強いんだけど、1巻はともかく2,3巻は手放しではオススメしにくいんだよなぁ。現代西欧を舞台にした「剣と魔法」のファンタジー。ただ一昔前な感じではなく、ヒロインが魅力的で結構ラノベ寄り。静かで古風な西欧の雰囲気を舞台に…

『おと×まほ 2』(GA文庫)

1巻は「美少年が魔法少女」という一点突破ネタ以外に目立つところはないかなぁ。ストーリーも平凡だしなぁ。とある特殊嗜好のお歴々ほどは興奮しなかったのですがなぜか手元には2巻が。ちゃ、ちゃうねん。で、この2巻。あれ、面白くね? 少年がいいんちょに…

『DDD 2』(講談社BOX)

野球ネタって苦手です。>挨拶野球青春!って感じのエピソードに多くの紙幅がとられていて、そういう熱中とかいうのに「うへぇ」って感じになってしまうネガネガひっきーな自分としてはすこぶる苦手な話でした。いや、純粋なスポ根モノではないし、別にそこ…

『クインテット!2』(GA文庫)

Shamさんちょっとほろり涙。色々な美少女が押しかけて同棲という所謂ハーレムモノっぽいんですがその根本は擬似家族モノというほうが正解。過去の傷や秘密を抱えながらいた少女たちが義は通す主人公によって救われて家族となるストーリー。今回は本当の家族…

『ミステリクロノ』(電撃文庫)

『トリックスターズ』を1巻で投げたら周りで割と評価が良くなっていき「あれれ?」と思って積んでいる間に完結、そして新シリーズが出ちゃったよっていう新シリーズ。「(対象の)時間を戻せる」(例えば怪我しても怪我をする前に戻せる。記憶も失う)という…

『とらドラ!5』(電撃文庫)

実に素晴らしい。笑いあり泣きあり感動ありの三拍子揃った良質のエンターテイメント。こういうのが読みたくてライトノベルを読んでるんだよな。正直6巻目ということで「そろそろマンネリかなー」とか思いかけていたのだけれど序盤の30歳女教師の台詞に腹が捩…

『トリプルプレイ助悪郎』(講談社)

ああ、気がついたら『ダブルダウン勘繰郎』発売から4年半も経っちゃってますよ……というわけで『JDCトリビュート』第2弾。開祖・清涼院流水御大の作り出した探偵集団「日本探偵倶楽部(Japan Detectives Club)」の世界観を使って別作家(西尾維新、舞城王太…

『時載りリンネ!』(角川スニーカー文庫)

これは面白い。第11回スニーカー大賞《奨励賞》としては『操り世界のエトランジェ』のほうがPUSHされてるように見受けられましたが個人的にはこの『時載りリンネ!』のほうが面白い。「比べてどうだ」とかあんまり言いたくないんですが正直な話自分も表紙を…

『操り世界のエトランジェ』(角川スニーカー文庫)

第11回スニーカー大賞《奨励賞》受賞作。人を操る”糸”を見ることができる異能の母親と少年。母親が任務の最中に失踪し、少年はその代わりと母親の行方を追うために街を騒がせている女性の腹を切り裂いて殺し続ける事件。調査の最中、夜の街でボロボロの制服…

『バカとテストと召喚獣』(ファミ通文庫)

バカとテストと召喚獣 (ファミ通文庫)作者: 井上堅二,葉賀ユイ出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2007/01/29メディア: 文庫購入: 26人 クリック: 503回この商品を含むブログ (337件) を見るえんため大賞<編集部特別賞>受賞作、というよりも2chラノ…

『たま◇なま ~生物は、何故死なない?~』(HJ文庫)

予想外の大穴。まずは表紙を見て頂こう。諸君らはこの表紙からどのような印象を持つであろうか。たま◇なま ~生物は、何故死なない?~ (HJ文庫)作者: 冬樹忍,魚出版社/メーカー: ホビージャパン発売日: 2007/06/30メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 20回この…

『カッティング ~Case of Mio~』(HJ文庫)

趣味ど真ん中。リストカットの痕を”隠さない”という異質な美少女と他人との乖離感に悩む少年。他者を排斥し物静かに読書を続ける彼女に「ぼく」は惹かれ、衝動的に告白してしまう。 「言って置くが、僕はアクセサリーが欲しいわけじゃない」 「でしょうね」 …

『乃木坂春香の秘密 6』(電撃文庫)

あれ、イラストって左側って決まってるわけじゃないんですね? 既刊を確認してるわけじゃない上に既出な話題かもしれんのですが私は今気づいたのでなんとなく発言。前に製本の関係で左側とかなんとか聞いたような気がしたのですけども。内容はいつもどおり。…

『ぼくと魔女式アポカリプス 3 Nightmare Crimson Form』(電撃文庫)

前巻のサンバイザー娘の店長・黒髪のチャイナ双子(ガーターベルトに包丁装備&百合)に狙われたり、吸血鬼の敵が出てきたり、親友が敵になったり。なにはともあれ今回は双子ですよ双子。この双子さえいればあとはもうどうでもいいです。この双子がメインで…

『世界平和は一家団欒のあとに 2 拝啓、悪の大首領さま』(電撃文庫)

13期では一足早く「安定」を手に入れたかな、という感じ。2作目でこのレベルなら今後もコンスタントに出せる作家になりそう。正義の味方一家の活躍を描く本作。今回は悪の組織一家のガキと出会い、組織を潰されたことでバラバラになってしまった家族のフォロ…

『リヴァースキス』(電撃文庫)

もう1人の新人。男が目が覚めたら女の子になっていた! しかも隣には男のままの俺もいた!(幽霊に乗っ取られた!)というちょっと新しい話(笑)。幽霊野郎が消えるには自分とキスすればいいらしい。自分に体にキス?、冗談じゃねーということで他にキスし…

『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 幸せの背景は不幸』(電撃文庫)

まずはカバーを外してみて下さい。私は外に本を持っていく場合はカバーを外す派なんですが”コレ”に気づいた瞬間、6位くらいだった本書の読書優先度が一気に2位まで上がりましたwさてタイトルや帯、カラーページからわかるとおり、殺人や誘拐に罪悪感を覚え…

『正義のミカタ―I’m a loser』(双葉社)

個人的にかなり大好きな作家・本多孝好の待望の新作。前作『真夜中の五分前』からもう2年半ですよ。瀟洒な会話と心打つ独白、全体に漂う切なさと心に残る読後感が印象的な作家さんです。オススメは『FINE DAYS』。上下2冊を買う購買力があるなら『真夜中の五…

『樹海人魚』(ガガガ文庫)

中村九郎といえば2chラノベ板に「超地雷」「意味不明」「ラリってやがる」と燦然と輝く御名ですが、その中村九郎の新作。あれ、おもしろくね?個人的な考えでは世の中には良い地雷と悪い地雷がありまして。「なんとなく凄い/面白いんだけどわけがわからない…

『ぼくらの 1 alternative』(ガガガ文庫)

うーん。「ノベライズ」だなぁ。原作(漫画)を超えてはいないので未読なら漫画のほうをオススメ。ちょっと違った展開が気になるなら買ってもいい感じだけど。物語への誘い手が「オタク風の冴えない青年」(ココペリ)から「黒ゴスロリ美少女」に代わるだけ…

『月光のカルネヴァーレ1 白銀のカリアティード』(ガガガ文庫)

Nitro+原作の18禁ゲームのノベライズ。表紙の雰囲気が好みっぽいので原作未Playながら手を出してみましたが、ノベライズというより世界観が同じだけのほぼ新作らしい。読了した後公式サイトを見てみましたがたしかに殆ど知ってるキャラがいねぇwwwという…

『沙漠の国の物語 楽園の種子』(小学館ルルル文庫)

小学館ライトノベル大賞ルルル部門<大賞>受賞作。砂漠の国の物語。地中まで水を求めて根を伸ばし、その土地に水をもたらす聖樹シムシム。人の好意悪意に敏感な其れは育てることは困難であるが、唯一<聖地>ガウルでは長年シムシムが枯れずにいた。聖樹に…

『武林クロスロード』(ガガガ文庫)

「これなんてエロゲ?」とはラノベ(特にハーレムラヴコメ)の感想としてよく耳にするフレーズですがこれなんて凌辱ゲ?という感想を持つものはそうはありやせんやね。というわけで筋骨隆々な女性たちが筋肉でバトる武侠モノ。最初表紙と挿絵を見たときの正…

『新興宗教オモイデ教外伝 1 桜月事件〜祓除探偵「Z」の冒険〜 』(ガガガ文庫)

大元の大槻ケンヂ『新興宗教オモイデ教』のほうは読んでないんですが、まぁ、この『外伝』が面白かったらそっちも読んでみようかな程度で見切り発車。さてどういう話かというと『毒電波』を発して相手を発狂させて惨殺したり、猟奇的に殺したりする話です。…

『学園カゲキ!』(ガガガ文庫)

小学館ライトノベル大賞<ガガガ賞>受賞作。面白れえええええ!!!正直<大賞>(賞金200万円)がアレだったので「ガガガ文庫終わったな」と思ってましたが、いやはや、明らかにこっちが大賞だろ。面白いよ。一気に読んだよ! そんなガガガ賞(賞金100万円…

『マージナル』(ガガガ文庫)※悪文です

お粗末な中二病作品。……えー、これが小学館ライトノベル大賞<大賞>受賞作かよー、と、かなりガガガ文庫全体にたいして不安感が…トークライブで「実際の事件があってやばいと思った」「ほんとに出版して大丈夫?」などと盛り上げてくれた割にかなりお粗末な…

『人類は衰退しました』(ガガガ文庫)

「ついにねんがんのろみおだな」「ろみおってなに?」「やまだはじめ?」「まつりーっ!!」「ゆうじょうはみかえりを」「もとめない!」「おとこでもいー」「あおばさまー!!」「うるさいだまれ」人類(ホモ・サピエンス)が衰退し人口が激減。もはや滅び…

『疾走する思春期のパラベラム 灰色領域の少女』(ファミ通文庫)

褐色肌+銀髪娘っていいよね。 褐色肌+黒髪もいいですけどね! アギレダ@戦国ランスとか!閑話休題。腕を巨大なメカメカした銃に変換して、互いに特殊能力込みの銃弾を撃ち合うという非常にライトノベル的なシリーズの2巻。だが、それがいい。主人公たち…

『カレイドスコープのむこうがわ』(電撃文庫)

うん。この作品についてみんなの心はひとつじゃないかと思う。なんで帯の台詞(「義理じゃないけど、チョコいる?」 )の委員長(井上さん)の出番がおざなりなんだよ! おっかしいよ! 帯とかあらすじとかあきらかにメインヒロインの扱いじゃん!? なんで…

『二四〇九階の彼女 2』(電撃文庫)

必ず(でもないけど)女の子が出てきて、残酷な結末の『キノの旅』。こんなほのぼのした絵のくせに……。「世界は塔で出来ていて、1階ごとに違う世界があり、塔の外にはないもありません」と言う世界で、「別の塔の(声だけで会話したことのある)彼女」と塔…